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まつげ育毛剤について知ろう!美容液とは違うその成分や効果とは

まつげケア用品にはさまざまな種類があります。中でも最もよく利用されているのは、ドラッグストアなどで手軽に買うことができる、まつげ専用の美容液でしょう。一方で「まつげ育毛剤」と呼ばれる薬剤もあることをご存知でしょうか?一見同じようにも思える「美容液」と「育毛剤」ですが、実は役割や取り扱いのルールが全く異なるものなのです。
ここでは、まつげ育毛剤にスポットを当てて、まつげ美容液との違いや効果、用法などをご紹介していきます。

 

まつげ育毛剤の美容液との違いや効果

「まつげ育毛剤」と「まつげ美容液」。混同して使われることも多い呼び名ですが、この2つは、厳密にいえば全くの別物です。どのような点が異なるのかをみていきましょう。

まつげ育毛剤とまつげ美容液の違い

一般的な「まつげ美容液」と「まつげ育毛剤」は、どちらもまつげに塗ってまつげのケアをするものです。しかし、その使用目的は本来全く違います。

まつげ美容液はダメージ軽減と生育のサポートが目的

まつげ美容液は、今あるまつげの補修や、健やかな成長のサポート、ダメージの軽減のために使用するものです。海藻エキスやヒアルロン酸、コラーゲン、機能性ペプチドなどの美容成分が配合され、まつげに必要な栄養や潤いを与えたり、ハリとコシを与えたりします。一般的なまつげ美容液はほとんどが「化粧品」に分類され、有効性が医学的に証明されたものではありません。

まつげ育毛剤はまつげを育てるのが目的

まつげ育毛剤は、新たなまつげを育てて、少ないまつげを伸ばし増やすことを目的としています。現在、まつげ育毛剤として厚生労働省から認可されているのは「グラッシュビスタ」という薬剤だけです(2017年5月時点)。その他、本来はまつげ育毛剤ではないものの、まつげの成長作用があるとして処方される「ルミガン」という薬剤もあります。

市販のまつげケア製品にも育毛剤を名乗るものはあります。しかし、その全ては今のところ「医薬部外品」もしくは「化粧品」で、まつげが少なくなるのを「予防」するものでしかありません。

「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」とは?

「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」の分類は、「医薬品医療機器等法」という法律で定められています。

「医薬品」とは、厚生労働省によって認可された有効成分が配合され、病気の診断のために用いられたり、症状の改善や予防に効果があると認められたりしているものです。

「医薬部外品」とは、有効成分が一定量配合されているものです。効き目は「医薬品」ほど強くなく、症状の治療ではなく予防が目的です。「化粧品」は主に美容や衛生のために開発された製品を指します。有効成分の表示をすることはできず、「医薬品」「医薬部外品」と比べると、ゆるやかに作用します。

どちらを選べばいいか迷ったら

まつげ美容液とまつげ育毛剤、どちらを選べばいいか迷った場合は、自分のまつげの状態と、得たい効果を考えてみましょう。

現在十分な量のまつげが生えていて、まつげをさらに美しくしたり、まつげの健康を維持したりしたい場合には「まつげ美容液」を選ぶと良いでしょう。まつげの数や長さが不足している場合には、「まつげ育毛剤」が効果を発揮します。

後にご紹介しますが、まつげ育毛剤は医薬品として高い効果が認められているものです。その分、副作用の危険性も考慮しなければなりません。まつげの量は十分で育毛の必要がないのにまつげ育毛剤を使っても、あまりメリットはないといえるでしょう。

 

まつげ育毛剤「グラッシュビスタ」の効果や注意点

日本で厳密に「まつげ育毛剤」と呼ぶことができる唯一の薬剤が「グラッシュビスタ」です。

まつげ育毛剤唯一の認可薬グラッシュビスタ

まつげ育毛剤「グラッシュビスタ」は、2014年に厚生労働省から認可され、まつ毛貧毛症治療薬として販売されている医療用医薬品です。緑内障の治療薬として使われていたビマトプロストという薬剤にまつげを伸ばす作用があることに着目して開発されました。

グラッシュビスタは、生まれつきや加齢、化学療法・薬剤の副作用などでまつげが不足する「睫毛貧毛症」の改善のために、医師によって処方されます。認可されているとはいえ保険適用外のため、5ml1万円程度~と、安価とはいえない費用がかかります。また、あくまでも医療目的の薬剤ですので、ドラッグストアなどでは購入することができません。美容皮膚科や眼科で処方を受けることができます。

グラッシュビスタはどんな人におすすめ?

睫毛貧毛症の処方薬とはいえ、美容皮膚科で実際に処方されている範囲はそこまで厳密ではないようです。

・まつ毛エクステをしている

・目元の印象を変えたい

・まつげ美容液では思うような効果が得られない

このような方を対象に、美容効果が期待できる薬剤としておすすめしている美容皮膚科も中にはあります。まつげで悩んでいる方は、1度、グラッシュビスタが適用されるかどうかを医師に相談してみるといいでしょう。

グラッシュビスタの効果

グラッシュビスタを使用することで、まつげを太く濃くしたり、長く伸ばしたりすることが期待できます。ただし、発毛できなくなってしまった毛包には効果が望めないとされています。

臨床試験では77.3%の症例で改善が見られ、多くの人は約1か月で効果が実感されるなど、高い効果が得られるまつげ育毛剤として期待されています。

グラッシュビスタは、継続して塗布することで育毛効果が得られる薬です。使用を中止すると効果が失われ、まつげは元の状態に戻っていきます。

グラッシュビスタの育毛の仕組み

まつげは、一定のサイクル(毛周期)で発毛、成長、脱毛を繰り返しています。グラッシュビスタの主要成分であるビマトプロストがまつげの毛周期に作用して、まつげの成長する期間を長くするために、まつげが長く、太く成長すると考えられています。

グラッシュビスタの使い方と注意点

グラッシュビスタを使用する際は、メイクをオフし、コンタクトレンズを入れている場合は外します。1日1回、専用の使い捨てブラシを使い、上まつげの生え際にアイラインを引くように塗って使います。

グラッシュビスタを使用する際には、いくつかの注意点があります。

黒目が濃くなることがある

グラッシュビスタを使用することで、黒目の色が濃くなる可能性があります。片目のみに使用しているときには、両目の色に差が出ることがあります。

まぶたが黒ずむことがある

まぶたなどにグラッシュビスタが付着するとメラニンが増加してまぶたが黒ずみ、治療を中止しても戻らなくなる可能性があります。すぐによく拭き取るか、きれいに洗い流しましょう。

妊婦の使用はできない

動物を使った実験では早産や流産が報告されています。妊娠をしている方や可能性がある方は使用しないようにしましょう。

 

ちまたで話題のまつげ育毛剤「ルミガン」

ルミガンは個人輸入などで手にはいることもあり、まつげの育毛に強い関心をもつ方にとっては、おなじみの薬剤の1つとなっています。

実は緑内障の治療薬・ルミガン

ルミガンは、実は緑内障の患者さんに処方される点眼薬で、グラッシュビスタ開発の元になった薬剤です。グラッシュビスタと同様にビマトプロストを含み、使用方法もほとんど同じです。また、ルミガンもグラッシュビスタと同様に、継続して使わなければ育毛効果は失われます。

ルミガンは、緑内障の治療のために処方される場合、保険が適用される薬です。しかし、まつげ育毛剤としての処方は自由診療となります。まつげ貧毛症治療薬として開発されたグラッシュビスタとは違い、ルミガンは本来はあくまでも緑内障に適応するものです。そのため、本来の医療目的とは異なるまつげの治療では、保険が適用されないのです。

美容皮膚科などで処方されるルミガンはほとんどがアメリカ製のもので、容量3mlで1万円前後。個人輸入などで購入する場合は、同じものが2,000円前後から販売されています。緑内障の治療薬として処方されるルミガンは日本製の2.5mlのものです。日本で購入することができるルミガンは現在この2種類のみですが、他に、インドの製薬会社が開発したジェネリック品を買うことができます。

作用が強く副作用もある医薬品ですから、個人で買えるとはいえ、初めて使用する場合には、医師の指導のもとで行う方が安全でしょう。

ルミガンとグラッシュビスタでは救済措置の適用が異なる

ルミガンとグラッシュビスタは、成分も使用の方法もほとんど同じです。しかし、2つの薬には大きな違いがあります。それは、前でも少し触れた「適応症」の違いです。

グラッシュビスタは、まつ毛貧毛症の治療薬として開発、認可された薬剤です。そのため、まつげの育毛治療において万が一副作用などがあらわれた場合は、「医薬品副作用被害救済制度及び製造物責任法」による救済給付の対象となります。一方のルミガンは、まつげの治療に対する適応が認められた薬ではありません。まつ毛貧毛症などの治療においてルミガンの副作用が出ても、救済給付を受けることができないのです。違いをしっかりと理解した上で、処方を受けることが大切です。

 

まとめ

まつげ育毛剤について考える場合、以下のようなことがポイントです。

・まつげ美容液とまつげ育毛剤は厳密には異なる

・日本で認可されたまつげ育毛剤は「グラッシュビスタ」のみ

・同成分の「ルミガン」という薬剤もあり、医師の処方の他、個人的にも購入可能

・グラッシュビスタとルミガンには副作用がある

・グラッシュビスタとは違いルミガンは救済措置の対象にならない

効果の違いやメリット・デメリットを踏まえた上で、何を使ってまつげケアをするのかを選択する必要があります。深刻にまつげで悩んでいる方は、まつげ育毛剤の使用を医師に相談してみてくださいね。