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まつ毛が抜ける病気とは?その概要と対策について解説

まつ毛に悪いことをした覚えがないにもかかわらず、まつ毛が抜けてしまうという場合、なんらかの病気が原因となっている可能性があります。まつ毛が抜ける原因が病気である場合、まずはその治療に取り組むことがまつ育の第一歩になるかもしれません。ここでは、まつ毛が抜ける病気とおすすめの対策についてご紹介します。

アトピー性皮膚炎が原因でまつ毛が抜ける!?

アトピー性皮膚炎は、痒みを伴う皮膚炎(湿疹:しっしん)を起こす皮膚疾患の一種です。アトピー性皮膚炎の症状が目の周りの皮膚にあらわれた場合(アトピー性眼瞼炎:あとぴーせいがんけんえん)、患者は強い痒みに耐え切れず、まぶたを強くこすったり、人によっては患部を叩いたりすることがあります。するとその影響によって、まつ毛が抜けることがあるのです。

まずは主治医の指示に従い適切な治療を

アトピー性皮膚炎やアトピー性眼瞼炎によってまつ毛が抜けている場合、まずはその治療に取り組む必要があります。治療により症状が緩和されると痒みが落ち着き、目元をこすったり叩いたりしなくなることで、「まつ毛が抜ける」という症状についても改善できる可能性があるからです。

アトピー性皮膚炎は適切な治療を受けることで症状を緩和させられることが多い疾患ですので、気になる症状がある方は医療機関を受診してみることをおすすめします。

日常生活の中で気を付けるポイント

アトピー性皮膚炎の人は、皮膚のバリア機能が低下しています。そのため健康な皮膚であれば特に問題にならないような小さな刺激によって炎症を起こしたり、感染症になったりすることがあります。

そこで毎日のスキンケアでは、皮膚を清潔に保つよう心がけましょう。具体的には、以下のような対策が効果的です。

・毎日かかさずにシャワーや洗顔を行う
・低刺激性の石鹸を活用する
・汗をかいたらそのままにせず、洗い流す

皮膚のバリア機能低下を防ぐには、保湿も効果的です。最近は肌が弱い人でも使える低刺激性の保湿剤が販売されていますので、自分に合うものを探して1日2回くらいの頻度で塗布するといいでしょう。

ストレスと上手に付き合うことも大切

アトピー性皮膚炎は、ストレスとの関連性も指摘されています。学校や職場での人間関係や、進路・昇進についての葛藤、多忙…といった心理社会的ストレスによる影響で、症状が悪化することがあるのです。

また、不安やイライラによって痒みが増幅して患部を掻きむしってしまったり、反対にストレスから解放されてほっとしたときに掻いてしまったり…といった人もいるようです。

アトピー性皮膚炎やアトピー性眼瞼炎によるまつ毛の脱毛を防ぐには、ストレスと上手に付き合っていくことも大切です。適度な気分転換をしたり、趣味に興じる時間を作ったり、ストレッチや適度な運動をしたりというように、自分なりのストレス解消法を探してみてはいかがでしょうか。

それでも解消しきれないほどのストレスや不安、イライラを抱えている場合は、主治医に相談したり、心療内科を受診したり、カウンセリングを受けたりするのもいいでしょう。

円形脱毛症が原因でまつ毛が抜けることもある!

円形脱毛症は、円形あるいは楕円形の脱毛が生じる病気です。原因については諸説ありますが、体内の免疫細胞が毛根を構成する組織を異物として認識し、攻撃することによって脱毛が起こるのではないか、という説が有力であるようです。

円形脱毛症の症状は髪以外にもあらわれる

円形脱毛症というと、髪の毛が抜けてしまう病気、というイメージが強いですよね。しかし、この病気には様々な種類があり、単発型・多発型・蛇行型・全頭型の円形脱毛症では髪の毛が抜けていくのですが、汎発型の円形脱毛症では眉毛やまつ毛など、髪の毛以外の体毛も抜けてしまいます。

円形脱毛症の特徴としては、以下のようなものが挙げられますので、該当する方は皮膚科を受診してみてはいかがでしょうか。

・地肌が見える部分が複数ある
・地肌が見える部分の近くに生えている髪の毛を引っぱると、簡単に抜けてしまう
・枕に抜け毛がたくさん付着している
・思い当たる原因がないにも関わらず、急に髪の毛が減った

自分の症状に合った治療法を見つけることが大切

円形脱毛症の治療法には、外用薬や内服薬を用いた薬物療法や、点滴による治療、局所免疫療法(SADBE療法)、光線療法など、様々な種類があります。これらの治療法にはそれぞれにメリット・デメリットがありますし、保険適用できるものもあれば、自由診療に該当するものもあります。

症状やその人の体質によっても合う・合わないがありますので、主治医と相談しながら自分に合った治療法を見つけていきましょう。

また、円形脱毛症の症状がまつ毛にまで広がっている場合、治療期間が長くなってしまうこともあります。円形脱毛症は健康を害するような病気ではありませんので、あまり神経質に考えすぎず、根気強く治療を続けることが大切です。

症状が改善するまでの間は、つけまつ毛を利用したり、短時間の外出時にはサングラスで目元を隠したり、といった対策を試してみてはいかがでしょうか。

がん治療が原因でまつ毛が抜ける!?

まつ毛は、がんの治療過程において抜けてしまうこともあります。がんそれ自体が抜けまつ毛の原因になるわけではないのですが、その治療の中で使われる抗がん剤の副作用によって、髪の毛やまつ毛をはじめとする体毛が抜けるケースがあるのです。

抗がん剤の影響による抜けまつ毛の増加

がん治療に用いられる抗がん剤には、分裂速度が速いがん細胞を攻撃する作用があります。そしてこの作用は、正常な細胞にまで及んでしまうことがあります。まつ毛をはじめとする体毛のもとになる毛母細胞は「分裂が早い」という点においてがん細胞と似ているため、特に攻撃されやすい傾向にあるのです。

抗がん剤を原因とする脱毛症状のあらわれ方は薬の種類や体質などによって異なり、まつ毛が8割以上抜けてしまったという人もいれば、薄くなる程度だったという人もいるようです。

抗がん剤治療が終わると再び生えてくる

抗がん剤治療が終わると、平均3.4か月くらいで、早い人では1か月くらいで体毛が再生してきます。薬の副作用によってまつ毛が抜けるととても不安な気持ちになるとは思いますが、基本的には薬の作用が体から抜けることで状態が改善してきますので、あまり思いつめず普段と同じように過ごすことをおすすめします。

ただ、まつ毛には目にホコリなどが入るのを防ぐ役割があるため、まつ毛がないと目に異物が入りやすくなるなど、日常生活に支障が及ぶことがあります。そういった場合は眼鏡でカバーしたり、つけまつ毛を使ったりするといいでしょう。

まつ毛育毛剤の使用を検討するのもおすすめ

上述のように、抗がん剤の副作用によって抜けてしまったまつ毛は、治療が終わってしばらくすると再生してきます。しかし、人によっては治療後ある程度の期間が経過しても、まつ毛が再生してこないことがあるようです。

そういった場合は、まつ毛育毛剤の使用をおすすめします。まつ毛育毛剤は緑内障の治療に用いられていた外用薬で、使用し続けることでまつ毛を長く、太く、濃くする効果が期待できるのです。

まつ毛育毛剤は医薬品に分類されるため、処方してもらうには医師の診察を受ける必要があります。抗がん剤治療を終えて数か月経過してもまつ毛が思うように再生してこない場合は、主治医に相談するか皮膚科・美容クリニックを受診するなどして、まつ毛育毛剤を処方してもらうのも一つの選択肢ではないでしょうか。

ただしまつ毛育毛剤には、目やまぶたに痒みが生じたり、目が充血したり、色素沈着を起こしたり…といった副作用のリスクがありますので、医師の説明をしっかり聞き、理解・納得したうえで使用することが大切です。

抜毛症が原因でまつ毛が抜けてしまうことも!

まつ毛が「抜ける」のではなく自分で「抜く」という点において、ここまで紹介してきた病気とはその性格がやや異なるのですが、まつ毛が抜ける病気には、「抜毛症(ばつもうしょう)」というものもあります。

まつ毛を自分で抜いてしまう病気がある

抜毛症は、「トリコチロマニア」「抜毛癖」と呼ばれることもある病気で、自分の体毛を自分で抜いてしまいます。かつては思春期の女性や子供に多い病気として知られていましたが、近年は成人男性の患者も増加傾向にあるようです。

症状の程度には個人差があり、無意識に体毛を抜いてしまう人もいれば、抜きたい衝動をどうしても抑えることができないという人もいます。また、どの部分の体毛を抜くのかについても、髪の毛、まつ毛、眉毛、ヒゲ、陰毛…というように、人によって異なります。

抜毛症の原因については、残念ながら未だにはっきりとは解明されていません。ただ、受験や人間関係、親のしつけなどによるストレス状態や不安状態が長く続いたときに発症しやすいのではないか、ということが指摘されています。

抜毛症に対しては根気強い治療が必要

抜毛症は、単に「体毛を抜いてしまう癖」というものではなく、ストレスや不安といったマイナスな感情を制御するための行為であると考えられています。そのため抜毛症に対しては適切な治療が必要であり、その方法としては、抗うつ薬などを使った薬物療法や認知行動療法をはじめとする心理療法が主流になっています。

抜毛症は薬を飲めば誰でも治る、といった病気ではないため、根気強く治療に取り組んでいくことが大切です。

まつ毛が抜ける病気は様々!原因と症状に合った対策を

まつ毛が抜ける病気には、いくつかの種類があります。

・まつ毛は、アトピー性皮膚炎やアトピー性眼瞼炎、円形脱毛症により抜けてしまうことがある。
・まつ毛は、抗がん剤の副作用によって抜けることもある。
・自分でまつ毛を抜いてしまう抜毛症という病気がある。

病気によってまつ毛が抜けてしまっている場合、まずはその治療に取り組むことが大切です。また抗がん剤の副作用など一時的にまつ毛が抜けているだけの場合は、あまり悩みすぎずまつ毛が再生してくるのを待ってみることも必要でしょう。

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